旅人と労働者

人間は昔から自分たちの人生の意味、自分たちが住んでいるこの世界の意味について思いをめぐらしてきた。人生の意味、世界の意味を発見しようという旅は、しばしば物語の形をとっている。たいていの人はお話を聞くのが好きだ。また、多くは自分の人生の意味を考えずにはいられない。お話を聞きたいという気持ちと、自分の人生の意味を知りたいという気持ちが重なったとき、本当に意味のあるお話が生まれる。

 今日のお話もそうだ。この話は『世界中から集めた深い知恵の話100』(編者:マーガレット・シルフ 女子パウロ会、2005)から掲載した。

 中世紀と呼ばれる昔のお話です。ある時、一人の旅人がフランスを旅行しているうちに建設中の建物の前を通りかかりました。旅人は立ち止まって石工の一人に話しかけました。「あなたはどういう仕事をやっているんですか?」この石工は不平たらたらで、仕事がきつくてかなわないと言いました。「おれはこの大きな石を単純な道具で切り出して、言われたとおりに組み合わせているんだが、暑さはひどいし、汗だくだ。それに背中も痛くてね。おまけに退屈でうんざりしているんだよ。きついばかりで、意味もないこんな仕事、引き受けなきゃよかった。」

 旅人は二人目の労働者に、「あなたはどういう仕事をしているんですか?」と聞きました。「妻と子どもらを養わなきゃならないのでね。毎朝、ここに来てこの大きな石を切り出して、言いつけられたように必要な形の石材をこしらえているんだよ。単調な仕事であきあきすることもないわけじゃないが、家族を食べさせていけるだけで、おれは満足なのさ。」

 少し明るい気持ちになって、旅人は三人目の労働者にたずねました。「あなたはどういう仕事をしているんですか?」三人目の労働者は天を指さして目を輝かせて答えました。「私は寺院を建てているんです。」(出典不詳)

 同じ仕事をやっても、そこに本当の意味を見出すものは、力と希望が与えられる。「主に望みをおく人は新たな力を得、鷲のように翼を張って上る。走っても弱ることなく、歩いても疲れない」(イザヤ40:31)。

平塚バプテスト教会

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