老金期

「サロン虹」に来られているIさんから「いいことがいっぱい書いてあって参考になった」と貸してくださった本『天国で神様に会う前に済ませておくとよい8つのこと』(東邦出版 2018)。題名からして面白そう。

 その本に「老金期(ろうごんき)」のことが書いてある。老金期は、人間がどんどん神様に近づいていく素晴らしい瞬間です。老金期の「金」は、“お金”のことではなく、人生の“最も輝いている瞬間”のことです。人生の金メダルをもらうとき、それが老金期なのです(4-5p)、とある。

 著者の田頭真一先生は沖縄のオリブ山病院理事長、読谷バプテスト伝道所牧師、心理学博士でもある。田頭先生の人生のとらえ方はユニークだ。一般的に人間の一生を考えるとき、山型のカーブを思い浮かべる。誕生から幼少期、青年期、壮年期とゆるやかな登り曲線を考え、そこから熟年期、高齢期になっていくとき、下り曲線を描く。ところが田頭先生は山の頂上が人生のゴールである、と考えておられる。

 人生の8合目、「アタックキャンプ」(まさに今の私の年代か?)にたどり着いたら、背負ってきた荷物は置いて、身軽になる。残すはラストスパート、頂上に突き進むのみ、と言われるのだ(46p)。その時期に済ませておくとよいことが「人生の必修8科目」として書かれている。

 その「人生の必修8科目」を箇条書きで紹介する。詳しくは直接本をお読みください。
(1)自然体…「超老力」を身につけて自分そのものになる。
(2)謝罪…自分の弱さを受け入れ、自分から謝って和解する。
(3)解放…老いはすべてを手放す準備期間。
(4)伝承…人生の収穫期に何を伝えるのかを明らかにする。
(5)成熟…老いはパーフェクトエイジである。
(6)謙虚さ…手を引いてもらって初めて気付くことがある。
(7)受容…自らの死を受け入れる。
(8)奉仕…「世の中に何を残すか」を決める。

 「白髪は輝く冠、神に従う道に見いだされる」(箴言)。