クリスマスあれこれ

今日はクリスマスにちなんだいろいろなことを紹介しましょう。まず、「クリスマス」とは「クリスト・マス」、キリストのミサ(礼拝)。「メリー・クリスマス」はよいクリスマスを(お迎えください)、クリスマスおめでとうの意味。

 日本最初のクリスマスはいつか?諸説ある。一つは米国総領事タウンゼント・ハリスの日記に1856(安政3)年に、一人寂しく下田の玉泉寺でクリスマスを祝ったと書かれている記録。

 または、さらにさかのぼること300年前。ザビエルが布教した山口で天文21年(1552)に日本最初のクリスマスが祝われた、とフロイスが著した「日本史」にある。そのことは当時の弥蘇会士日本通信にのっている。曰く、「1552年の降誕祭の日に弥撤(ミサ)を歌い、良い声ではないけれどキリシタンの人たちはこれを聞いておおいに喜んだ。その日は一晩じゅう基督一代記を語り、6回弥撤(ミサ)を行い、これを行う理由を説明した」と(参考文献:「山口県史史料編中世1」)。

 では、日本人主催による最初のクリスマスは?1874(明治7)年、築地の東京第一長老教会で洗礼を受けた原胤明(たねあき)が計画、実施したものと言われている。慈善事業家の原は銀座に原女学校を開校していたが、そこで手造りのクリスマスが祝われたとのこと。

 12月25日がキリストの誕生日として祝ったのはいつ頃から?最初の記録は西方教会の教皇ユリウス一世の336年のことだといわれている。その理由は、教会の異教の祭りとの戦いにあった。当時、ローマ人やゲルマン人の間には、冬至の日を太陽の誕生日として祝う祭りが盛んだった。そこで教会は、人々に真の神の存在を知らせ、偶像礼拝から離れさせるために、同じ頃の12月25日を「義の太陽キリストの日」としてクリスマスと定めた、と言われている。

 今日のようなクリスマスの形が定まってきたのは19世紀中頃のこと。隣人愛や慈善の意味が加えられ、家庭でのクリスマスが盛んになり、クリスマスツリーやサンタクロース、クリスマスカードなどが取り入れられたそうです。