祝福ってな~に?

この夏に3歳の孫娘が遊びに来た時、突然、大声で「♪ありのままで~」と歌い始めた。それも何回も同じフレーズを気持ちよさそうにというか無邪気にというか両手を広げて歌っている。このフレーズは、今春から上映されているディズニー映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let It Go」のワン・フレーズである。

 「ありのままで~」か、そういえば聖書のメッセージも、「ありのままでいい、あなたは愛されている、あなたは生きる意味がある」と私たちに語りかけているではないか。これって、もしかしたら「祝福」のこと?

 キリスト教でいう祝福は「上から下へ」のもので、神からの祝福を指す。「God bless you」(神のお恵みあれ、神の祝福があるように)という言葉がそれを言い表しているだろう。では、祝福の内容はというと、旧約聖書時代では、子孫が多いことや仕事が繁栄していることが大事な要素となっている。「必ず、わたしは彼を祝福し、大いに子供を増やし繁栄させる」(創世記17:20)。新約聖書になると、神の祝福がイエス・キリストによって地上に実現された、とする考え方である。

 地上で実現された出来事とは十字架と復活の出来事。それは向こうから(上から)、一方的に、無条件で降って来られた主イエスの贖いの出来事であり、愛の業である。無条件、ありのままでよし、とされる。祝福は肯定されるとか、受け入れられるとかを含んでいる。私たちをありのままで、根本的に受容し、承認することでもある。その反対が、否定し、排除すること、すなわち呪いである。

 神に祝福された者は、人を祝福する者とされていく。「祝福の源」とされたアブラハムは息子イサク、イサクは息子ヤコブというように祝福は継承されていく(創世記12章~)。ペテロの手紙一にも「かえって祝福を祈りなさい。祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです」(3:9)と明言されている。祝福は分かち合うものでもある。