わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。
マタイによる福音書7章24節
私たちの教会は建物の立て替えを検討していますが、ただ古いから、壊れたから新しくしようとしているのではありません。私たちは初めての方も気軽に入ることができるように、地域の方々が集い、笑顔があふれる場所にとして使われるように、そしてこれから先の未来のために、この会堂を建て直したいのです。自分のためだけなら、今のままでも十分かもしれません。私たちが教会を建てようとする力、その源は他者への愛です。他者に向けた愛がこの教会を強く動かしています。私たちの教会の土台は他者への愛なのです。聖書の中でもイエス様が、私たちの人生で本当に大切な土台とは何かを教えています。聖書を読みましょう。
みなさんの人生で今、心を支えている、土台と言えるものは何でしょうか。信仰を土台にして生きようということはクリスチャンの基本的な生き方です。しかし今日はもうひとつ深く聖書を読んでゆきます。聖書にはただ話を聞くだけで終わる人と、聞いたことを実際に行動に移す人、その二つの生き方が示されています。もちろん私たちがまず大事にすることは聞くことです。すべては聞くことから始まります。
でもイエス様は聞くだけで、日々実践しない人に向けて「それは砂の上に家を建てて暮らすようなものだよ」と少し厳しく、愛をもって諭しています。それはとても危うく、崩れやすい生き方なのだと教えています。正直なところ私はこのイエス様の言葉に耳をふさぎたくなる思いです。神様の言葉を聞くと励まされるのです。でもイエス様はそれだけではまだ足りないと言います。その教えを誰かのために行動に移してごらんと教えているのです。
イエス様の教えを行動に移すとは、どんなことでしょうか?それは聖書全体から考えると、他者を愛しなさいということでしょう。愛するとは誰かと一緒に過ごし、喜びや悲しみを共に分かち合うことです。困っている人を助けたり、励ましたり、勇気づけたり、慰めたりすることです。お互いのことを大切にしあうということが愛するということです。
そして注目するのは、イエス様が、愛を行う人の土台は強いと言っていることです。愛をただ知っている人よりも、愛を行う人の方がその人生の土台が強いのです。他者を思いやり、励まし、勇気づける行動、その他者への愛があなた自身を強くすると言っているのです。あなたがそれを他者に実践する時、初めてあなたの土台は揺るがない、強い土台になるのです。
私たちは1週間、他者にどんな愛を実践できるでしょうか。教会はどのようにすれば愛を地域の人に届けることができるでしょうか。
イエス様は「聞くだけではなく愛を行動に移そう、そしてその他者への愛こそがあなたを強くするのだ」と教えています。私たちは今日み言葉を聞き、他者への愛の実践をしましょう。互いに強い土台の上に立ち歩みましょう。お祈りします。