「教会は挑戦する」使徒言行録2章14節―24節

この教会は69年前、神奈川県で最初のバプテスト教会として誕生しました。当時、誰もこの地域でバプテストという言葉を聞いたことが無かったはずです。平塚教会の宣教も始めはペテロの宣教のように「酔っ払い」と評価されたでしょうか。しかし平塚に確かに新しい生き方を伝えたのです。それは本当に大きな挑戦でした。そして次はアメリカの南部バプテストの力も借りて、この礼拝堂を建てます。そして幼稚園を始めました。大野伝道所を作りました。牧師館を建てました。小田原伝道所を作りました。もちろんそれらの挑戦は役割を終えたものも多くありますが、69年間さまざまなことに挑戦を続け、その役割を全うさせてきました。そして最近ではこひつじ館を建てるという挑戦をしました。これも大きな挑戦です。そして新卒の牧師を迎える挑戦をしました。この教会は本当に69年間、慌ただしく、多すぎるほどの、たくさんの挑戦をしてきました。
どんな信徒の方たちがこの挑戦してきたのでしょうか。なんでもできる優秀な人材が集まっていたかというと、そうとは限らないでしょう。今教会に集う私たちと同じような人が、その挑戦をしていたと思うのです。
そして教会には変わらないものもあります。大切に変えないで来たものがあるのです。一番大切なのはイエス・キリスト。この方を中心とする礼拝を守り続けるということを一番大切にしてきました。
今日の個所はペテロの説教が記されています。ペテロは自分が三度否定していたものを、ある日突然、彼こそ神の子だった、彼こそ正しかった、彼こそキリストであったと、みんなの前で語り出すのです。彼にとってそれはどれほど大きな挑戦だったでしょうか。
ペテロは教会が始まるとどうなるか語ります。「若い者は幻を見る」つまり若い人が理想を描くようになるということです。お年寄りも「夢を見」ます。全員が夢と理想と未来を語りだすのです。それが教会なのです。教会は若者とお年寄りが一緒に祈り、一緒に夢や理想や希望を語り合う場所なのです。
その夢と幻を語らせるのは聖霊です。教会は聖霊の力によって夢と理想、希望を語ります。語られた夢や理想は、その次に必ず挑戦を産みます。語られた夢や理想の実現に向けて、必ず行動、挑戦が起こるのです。教会はいつも聖霊の力によって、夢や理想を語ってきました。そして語られた言葉を実現するために、いつも教会は挑戦をしてきたのです。
私たちいつも挑戦をしてきました。69年目からの歩みもそうするでしょう。そしていつもその背後にあったのは、語らせる聖霊の力です。そして私たちは変わることのないイエス・キリストの福音を宣べ伝えてきました。これからもそれを続けます。私たちは今、夢と希望をもって、新しい挑戦の中を歩んでいます。そして、これからも変わらずに福音を宣べ伝えてゆきます。聖霊の力が一人ひとりに働いて、それが起こされるのです。