牧師読書会

「学ばざる者に成長なし」。教員時代によく生徒に言った言葉。言った本人が学ばなければ、その言葉はむなしい。だから、教員は常に自己研修が求められている職業だと言えよう。それは牧師にも当てはまる。

 そこで早速、平塚に来て半年後に、近隣の牧師に呼びかけて、読書会を立ち上げた。呼びかけに応えてくださったのは、K教会のH先生、D教会のS先生(今年4月からT先生)、H教会のS先生、A教会のC先生。それに私を加えて5名。多すぎず少なすぎず、込み入った神学論議をするには適当な人数である。

 場所は集まりやすいA教会をお借りすることにした。C先生はいつも飲み物やお菓子、時には果物を提供してくださり感謝である。参加の先生からも時に差し入れのお菓子などがある。月一回のペースで、日時は月曜の午後2時~4時と決めている。

 今まで取り上げた神学書は、『牧師 その神学と実践』(ウィリアム・ウィリモン)、『慰めの共同体・教会 ― 説教・牧会・教会形成』(クリスティアン・メラー)、『神との出会い 現代の礼拝論』(ダンカン・B・フォレスター、J・イアン・H・マクドナルド、ジャイアン・テリニ)で、今は『水平から垂直へ ―今を生きるわたしたちと聖書』(船本弘毅)を学んでいる。

 だいたい1冊を1年かけて読んでいくペースである。毎回、数十ページの分量を輪番で発題者に割り当て、学びを進めている。グループで学び合うことの良さは、一人では少し手ごわい、消化不良を起こすかもしれない難解な神学書を互いに教え教えられながら読み進めることができることである。それに加えて、現場での牧会や説教、礼拝、教会行事・儀式などの悩みや課題について、複数の先生からいろいろな角度での教えをいただくことができること、そして情報交換である。

 牧師は孤立しやすい。共に祈り、学びあえる仲間の先生たちが与えられて感謝である。