▲ホームレス支援仲間のSさんから紹介され、今年7月に平塚でフードバンクの活動を始められた大関さんにお会いし話をうかがった。たった一人で始められたそのパワーと信念に敬服した。もちろん彼女は始めるにあたって、「フードバンクかわさき」で経験を積んでノウハウを身につけた上での開始である。とはいっても、平塚で始めたばかりで認知度が低く、横のつながりも少ないという。「まずフードバンクを知ってください。その上で教会も協力してほしい」ということであった。
フードバンクは文字通り「食料銀行」です。食品会社やスーパー、農家、一般家庭などから「食品」を寄贈してもらい、生活困窮者や児童養護施設、母子家庭などへ無償提供するものです。食品ロス問題と貧困問題をリンクさせた活動です。「もったいない」と「ありがとう、感謝」の共感です。食に込めた「お互い様」の精神といえよう。そして、それは食品廃棄コストの削減や無駄を減らすことにつながり、それが有用に活用されて、子どもの成長の手助けとなり、自立支援へとつながっていきます。
募集している食品は、コメ、乾麺、調味料、缶詰、インスタント食品、飲料などで、賞味期限が2カ月以上、常温保存が効く未開封のものです。協力される方は直接、大関さんへお願いします(080-6564-2263)。
フードバンク活動は先週のワンガリ・マータイ女史の「もったいない」の提唱とつながっています。マータイ女史の「もったいない」の提唱は、ごみ削減(Reduce)と再利用(Reuse)と再資源化(Recycle)という環境活動の3Rとかけがえのない地球資源に対する尊敬の念(Respect)が込められています。
双方の活動に通底しているのは、「共生」と「分かち合い」ではないでしょうか。共に生きるとは何も人間ばかりではなく、他の被造物や資源、自然環境も含まれます。その根底にはすべては神が創造し祝福されたものであるがゆえに尊重し、共に生きていくという思いがあるだろう。そのための分かち合い。独占、排除ではなく共に神の恵みにあずかる分かち合い。分かち合う豊かさはお金では買えない。