平塚教会の黎明期

教会組織総会が1950年6月18日。今年は教会組織68周年となる。昨年のこの欄で、教会組織までの前史ともいうべき初代牧師長尾先生の戦前の宗教弾圧の苦難の歴史を紹介した。今回はその後の教会組織前後のことを振り返り、神の導きと恵みの数々を想起し感謝したい。

 『創立50年誌』(2000年発行)の年表に「1946年(昭和21年)10月 長尾三二牧師居宅にて伝道開始」とある。戦後いち早く平塚でホーリネス教会として伝道されていた長尾先生は、1946年、目白ヶ丘教会の熊野清樹(ゆや きよき)牧師によってバプテストの群れへと導かれ、その後(1948年10月)目白ヶ丘教会平塚伝道所として福音宣教を進められた。当初信徒6名とある。神奈川連合で最初のバプテスト教会である。

 その後、米国南部バプテスト連盟日本宣教団からの莫大な献金援助によって教会土地取得(1949年7月)、教会堂建築がなされ、1951年10月に献堂式が行われた。この間のことをA・K姉(最初からの教会員の一人)は『創立50年誌』に次のように書かれている。「まもなくして終戦を迎え、長尾先生がすでに献身なされて神学校を卒業され平塚バプテスト教会に就任されました。現在の豊原町に土地を購入し、アメリカバプテスト教会からの援助で、教会堂を建築する事が出来、そして牧師館も与えられて、長尾牧師先生ご夫妻が住まわれたのです。献堂式(1951年10月7日)には、大勢の方々と共にこの喜びを分かち合い、新たなる伝道の為の決意を固くし、神に感謝の祈りを献げたのです。」

 この喜びの献堂式の1ケ月後のE‣B・ドージャー宣教師による特別伝道集会において信仰決心し、11月26日にバプテスマを受けられたのがS姉とT姉である。

 教会は昨年より「子どもプロジェクト」というビジョンを与えられ、多目的集会所「こひつじ館」を建設、4月より地域に開放された子育てサロン「こひつじひろば」が開始され、新たな1ページが開かれた。