「平塚バプテスト“協会”」ルカ9章10~17節

すると、イエスは五つのパンと二匹の魚を取り、天を仰いで、それらのために賛美の祈りを唱え、裂いて弟子たちに渡しては群衆に配らせた。 ルカ9章16節

 

今日からは1ヶ月間「地域協働」ということをテーマに宣教します。「こひつじ食堂」は毎月第3・第4金曜日にだれでも1食200円で利用できる地域食堂です。他の教会の食堂との一番の違いは、スタッフの半分が地域の方たちだという点です。

当初はボランティアの募集をするか迷いましたが、何も心配する必要はありませんでした。考えていることや動機は違っても、同じことのために一緒に働く、それができれば十分です。地域の方は教会をよく協会と字を間違えます。「私たちの教会は協力の“協”ではなく、教えるの“教”です」と訂正するたび、今の平塚教会は本当は、協力の協の協会の方がふさわしいのではないかと感じます。なぜなら平塚教会は地域の人と力を合わせて、誰かのため、地域のために、神様のために働く場所だからです。協会の協の字は十字架に力が3つ集まっています。平塚教会はまさしく十字架の下で力を合わせる場所です。私は今、教える教会よりも、協力する協会の方が私たち平塚バプテスト教会にはふさわしい様に感じています。今日は聖書から協力する集まり、きょうかい(協会・教会)について考えたいと思います。

13節「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい」は私たち平塚教会に語りかけられた“大食堂命令”です。今日は特に5000人の食事の中で、どれだけの協力があったのかを考えてみたいと思います。私たちの食堂から考えるとおそらく1000人の協力が必要だったはずです。当時のパンは一人3つで満腹になると言われていました。15000個のパンを配らなければいけません。

私ならこう言います。「1000人の協力が必要です。半分の500人はそれぞれ30個のパンをもって、ひとり3個ずつ、10人に配ってください。別の500人もそれぞれ10人に魚を配ってください。運び終わったらスタッフの方1000人もどうぞ一緒に食べてください。今、イエス様が歌って、祈って、裂いて、増やしていますから。おかわりは何回でも自由です。食べ終わって、余ったものは集めてこの籠にいれてください。最後の片付けもご協力をお願いします。」

今なら私たちはそこに1000人スタッフが力を合わせて食事を運んだことを想像できます。そして配った人がイエス様の弟子だったかどうかはあまり関係ないのではないでしょうか。そのような垣根のない協力が起きたのが5000人の食事だったのではないでしょうか。

私たちはもっとみんなと力を合わせる場所になることはできないでしょうか。この食事の様に、イエス様の奇跡の周りで一緒に働く1000人になることが出来ないでしょうか?私たちの教会の事、そして私たちの生活のこともそうです。私たちは垣根を超えて、いろいろな人と協力することがもっとできるのではないでしょうか。それぞれに考えてみたいのです。このあと主の晩餐を行います。この5000人の食事を思い出してパンと杯をいただきましょう。お祈りします。