「人はパンのみで生きるのではない」ルカ4章1~4節

イエスは「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」とお答えになった。

ルカによる福音書4章1~4節

 

今日は創立記念礼拝です。今月は教会の歴史の転換点となっている「地域協働」をテーマに宣教をしています。私たちの教会では毎月第3・第4金曜日に「こひつじ食堂」というこども食堂を開催しています。1食200円でだれでも利用できる食堂です。「こひつじ食堂」はお弁当の販売ではなく、会食が中心です。利用者にとってもスタッフにとってもお弁当が楽で、会食は面倒ですが、会食を大事にしています。

それはこひつじ食堂が単に食事を提供することだけが目的ではないからです。食事だけではなく、他者との関わり、友ができる場所を提供したいのです。人間は食べるだけではありません。人間には友、仲間が必要だからです。

「人はパンのみで生きるのではない」本当にイエス様のおっしゃる通りです。「こひつじ食堂は弁当のみで開催するのではない」です。人はパン以外のもの、人との関わり、友が必要です。友との会食が必要です。今日の聖書箇所を読みましょう。

悪魔はイエス様に「石をパンに変えてみよ」と言いますが、それに対してイエス様が答えた言葉は「人はパンのみで生きるのではない」という言葉でした。特にルカ福音書では明らかにはされていませんが、パン以外にも何か必要なものがあると言っています。パン以外に必要なものがあるとしたら一体それは何でしょうか。

私たちには衣食住に加え医職友が必要です。特に私たちには友が必要です。人生には誰か一緒にいてくれる人が必要なのです。一緒に落ち込み、一緒に喜んでくれる人が必要なのです。しかし今、友を得るということはとても難しいことです。友を得る必要はわかっていても、なかなかそれを得ることができないのです。私たちの教会はそのような友に出会うの場所になりたいと願っています。この食堂で友達同士になる人ができたらいいと願い、そしてすでに多くの人が友達になっています。

このようにして誰かと一緒に食事していると、きっと感じるはずです。「私は食べ物だけで生きるのではない」と。このような友との温かい関わり、食事があるからこそ、自分は生きることができると感じるはずです。それは聖書が教えていることです。この教会で食事をすることによって「食べるだけではなくて、友が私には必要だ」それを知ってくれたら、気づいてくらたらうれしいと思います。教会をそのように地域の中で友を作る場所にしてゆきたいです。そしていつの間にか聖書の言葉を体験している場所にしてゆきたいと思うのです。

人はパンのみで生きるのではありません。私たちには神様の言葉と仲間が必要です。私たちはどちらも大事にしてゆきましょう。また今日から私たちの1週間がはじまります。私たちは1週間どんな生き方をしましょうか。私たちは一緒に食べる事、誰かの友達になることを大事にしましょう。人はパンのみで生きるのではありません。神様がよくご存じです。神様はきっと私たちに友を得ることができるように、私たちを導いてくださるはずです。お祈りします。