証し 不思議な神の導きの

W姉は大学卒業後、教職に就き、その後結婚、男児二子が与えられ幸せな生活を送られていた。以下姉妹の証しの文章。

 只ここで思わぬ事が起こった。主人が体の具合を悪くして、長男が六歳、次男が三歳の時に亡くなってしまったのである。私も落胆して後追い自殺なども考えたが、子ども二人を残してそんな事はできないので何とか思いとどまった。…略… 

 そして暫くは順調な生活が続いたが、ここで又、思いがけず長男が事故で亡くなったのである。余りの事に、数年間は茫然自失、血のつながった身内を亡くすという痛手は余りにも大きかった。所が不思議な事に、ふと思いついた事があった。何かというと、最初の勤め先の友人から「新約聖書」を頂いていたのに読まずに本棚にしまっておいたのを思い出して読んでみようという気持ちになったのである。これは神様のお導きと言えるだろう。

 早速「新約」を読んでみると、何といい内容だろう。新約もあるなら、旧約もあるはずと前からお友達のここの教会員だったHさんに「旧約聖書はどういう本屋さんで売っているの」とお聞きしたら、親切にも『聖書・新共同訳』をプレゼントして下さったのである。そこで早速、旧約の初めから新約の終わりまでを読み通して大いに感動した。

 「すばらしい事が書いてある。私もキリスト教徒になって教会に通いたい」と思ってHさんにお願いしてこの教会を紹介して頂いたのである。入ってみたら暖かい雰囲気で皆様も親切で、キリスト教徒になって本当によかったと思った。…略…

 その結果、月曜日から土曜日までヘルパーさんが来て調理と掃除をしてくださるようになった。日曜日は教会に来て皆様にお会いできるので、よく聞く高齢者の孤立などとは無縁の身となったのである。…略…神様と周囲の方のお陰で心穏やかな生活を送れているという事を申し上げたい。(終)